ヒグマの親子

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ここは日高山脈・八ノ沢カールです。
これからコイカクシュサツナイ岳に向けて、ひとまずカムイエクウチカウシ山に至る稜線に上がらなければなりません。ところが、1700mへの登山道のど真ん中で、ヒグマの親子が高山植物をせっせと食べているところです。
せっかくの食事中ですが、こちらも旅の先を急がなければなりませんので、怯んでいるわけにはいきません。警笛をまず、ピィ~・ピィ~と2回鳴らします。親熊は「なんだ、なんだ。」とあたりを見渡します。そこでもう一度ピィ~・ピィ~と鳴らします。すると親熊は、小熊を促してのっそのっそと潅木の中を歩いて遠ざかります。鈴も笛ももう音は立てません。それ以上鳴らすことは、せっかく折れてその場を去ってくれたヒグマの面子を汚します。
それにしても稜線の登山道は羆の糞が至る所に落ちています。しかし、見通しのいい稜線ではもう警笛も熊鈴も要りません。ヒグマがいたら、状況に応じて警笛を吹いてみましょう。(2009/7/29)