岩崎元郎先生、山の作法を乱し登山不適格者とならないで・・・。

岩崎元朗校長は、「誰も責任を負おうとしない混迷日本、国の元気がなくて当然であろう。自分がいないから、責任を負いようもない。日本人の一人一人が、山に登ることで自分を発見する。日本が元気になる寸法だ。一億二千万人総登山者計画である。」と『安心登山者養成講座』開講の辞をと述べている。(この講座は、信じられないことに、かの「山と渓谷」でおなじみの山と渓谷社のヤマケイカルチャークラブとの共催で開講している由。) 
 
その安心登山者養成講座の机上講習が8月14日、実技講座が2012年9月1日~2日の日程で、奥多摩・タワ尾根を登り、酉谷山避難小屋で実施されるとのことであり、参加費用は20,500円(交通費・宿泊費別)とのこと。それにしても不況のこの世で、タワ尾根と天祖山を歩かすだけでこの料金とはなかなかのもの。)
 
具体的には
☆ 参加者は20名(募集人員)で予定
☆ 酉谷山避難小屋を使用
☆ 小屋に泊まれない場合は、テント・ツェルト泊
とのこと。
 
ところで、
★ 酉谷山避難小屋は5~6人の収容が精一杯
★★ そもそも酉谷山避難小屋がツアー客を連れて行って宿泊するに不似合
★★★ そして、「山の作法」「山登りの作法」「登山不適格者」の著書もある岩崎先生が、大っぴらに酉谷山避難小屋にツアー客を連れて泊まるとか、泊まれなかったらテントだということは、高名なオレなら大丈夫
というような違和感を覚えるのである。
 
ヤマケイ「山の便利帳 2012」は酉谷山避難小屋について、「緊急時避難時のみ使用可」としているが、少人数で迷惑がかからないように、そのような事情を念頭に遠慮がちに利用しているのがほとんど。中にはそのようなことにはお構いなしに団体で入るものがあるのも、また一方において事実ではあるが・・・。↓
また、奥多摩でのテント設営については↓こんなおふれも!
 
いずれにしても、小さな避難小屋に(週末の土日に)商売で客を引導することは、当日の小屋の利用者数によって大いなる軋轢を生むことになるだろう。「岩崎元朗」先生と言えば誰もが知っている山屋、自らが山の作法を乱し登山不適格者としてのレッテルを張られる前に翻意することを願うばかりだが、さてどのようにお考えるのやら。