泥濘と階段の守門岳を保久礼小屋から登る (2014)

2014/7/5(土) 守門岳
 
浅草岳からの帰路、途中の浅草山荘で日帰り温泉に入り、五味沢キャンプ場でテントを張ろうと大雨の中、立ち寄った。山荘は土日の営業とのことで入浴は叶わず、入広瀬まで戻って寿和温泉で風呂に入る。雨は間断なく降り続いていてテント泊どころではないので、道の駅での車中泊、2日目とする。朝起きてみると、道の駅の軒下にテント2張りがあった。なるほど賢い人たちだ。
 
イメージ 1
保久礼小屋
 
守門岳もヒメサユリに逢うために登るのだからと大白川登山口へと車を走らせるが、大原スキー場のすぐ先で林道は大崩壊していて通行不可となっている。貫木に戻って二口の登山口へ行くとその先の林道は通行止めと案内板が出ている。林道二分栃尾線を少し進ませていただくと、長峰の手前で完全にアウト!戻ってテントサイトがあって保久礼小屋への登山口となっている駐車場に車を停める。登山道に入ると、そこには語るにもおぞましい悪路が大岳頂上まで続いていて、難行苦行の一日であった。
 
イメージ 2
キビタキ避難小屋
 
途中、保久礼小屋に出る。中をのぞくと内部は荒れ放題であった。また、キビタキのあまりにも冷たくおいしい水が得られるところのすぐ上にあるキビタキ避難小屋にも寄ってみたが、ここも生死を分けるときには使わせていただくことになろうが、それ以外の時には戸を開けるのも遠慮したい状況だった。キビタキ避難小屋の梁に猫が一匹乗っていて、こちらを見るなり床に数メートル飛び降りて逃げて行った。よくも前足2本を複雑骨折しなかったものだ。
この小屋を見ると、中国江西省南昌市で泊まった招待所を思い出した。この招待所は市の繁華街にある宿泊施設ながら部屋のトイレはウンコまみれで、便座に座ることができなかった。ではどうするか。靴を履いて便座に上がり和式スタイルで排便せざるを得なかったのである。この二つの小屋に比べると酉谷山避難小屋のなんとた例えようのない美しさよ。酉谷山避難小屋の使い方、作法についての意見もあろうが、ここはそれ以前の忘れ去られた廃屋と言った方がふさわしい。
 
イメージ 3
守門岳
 
大岳の頂上から藪を分けた登山道を南面に出ると、守門岳の眺望が得られた。大岳の頂上にも、守門岳が見える場所にもヒメサユリの植生があったが、日当たりのいいところのヒメサユリだけが蕾のままという不思議な状況であった。
 
イメージ 4
 
前日の浅草岳往復の悪コンディションによって体力減退、気分喪失などにより守門岳に行くことは、大岳からの大下り+大登りを見るまでもなく、最初から忌避状態であったから、さっさと泥濘の登山道を下ることにした。この苦労のご褒美に守門温泉で入浴としたが、綺麗に維持された小さな温泉施設のもてなしに体も元気を回復し、一気に高速を走り抜け環八に入った。
 
ホームページ「やま旅・はな旅 北海道」もご覧ください。