山での年寄りの生態 (2015)
2015/12/11(病院で)
山で出会う年寄りの男がどうして社会性がないのかと、ホームページに書いた。
何度か酉谷山避難小屋でご一緒したブログ「登山メモ」の「かさご」さんも同じ思いをしておられることを知った。
そんなおり、病院の待合室で「ドナルド・キーン」の「果てしなく美しい日本」を読み進めていると、氏は以下のように書いていた。
「長年の間、上司の御機嫌をうかがって暮らした日本人も、引退すると、今や自分の気まぐれが大目に見られ・・・」「日本では老人は、今や自分のことも他人のことも気に病む必要はなく」「共産主義者の会合も、狂信的右翼の会合も、老人たちでいっぱいになる。」
今もって通勤の駅頭で、安保法制を掲げて通行人にハンドマイクで呼びかけ、ビラ配りしているのはそのほとんどが年寄りである。暇があるのならもっと生産的なことをやればいいのにと思いながらその脇を苦々しく通り過ぎる。
なお、キーン氏のこの著書は戦後1958年に英語版が企画され、日本語版は1973年に発刊されているようだ。
せめて(私を含めた)年寄りは、もう少し可愛く生きなくてはならない。