幌尻岳新冠ルート・ポロシリ山荘の利用ルール化 (2015)

 幌尻岳額平川ルートは、幌尻山荘の利用のしづらさと渡渉が多いことにより、最近は新冠川ルートが使われることが多いようである。その際に利用される新冠ポロシリ山荘は、登山ツアーがあらかじめ宿泊スペースを独り占めにしたり、利用する登山のマナーの悪化などにより、この小屋を管理する新冠ポロシリ山岳会は、新冠ルートを利用する者を対象にした登山及び小屋利用のルールとマナーを制定し、利用者に義務付けることとしたそうだ。(日高報知新聞記事から)
http://www.hokkaido-nl.jp/detail.cgi?id=29955

 そこまでされないと、マナーを守れないのかと言いたいが、ツアーを企画する会社や百名山を通り過ぎるかごとくやっつけでやるような御仁にごく当たり前のことを期待するほうが無理というものだろう。エサオマントッタベツ岳の先の稜線にテント場を切り開いたり、ヤオロマップ岳の岩場を崩し整地したり、登ってはいけない崕山にツアーを組んだりと、登山ツアー会社は好き放題である。

 山奥の小屋糞尿の後始末が大変なようだ。最近のヤマレコの記事に、新冠ポロシリ山荘の大便の汲み下ろしの記事があったが、このような影の苦労があることを知らなければならない。

 現代社会は、やりたい放題を自由や人には言われたくない自分の権利と、はき違えているものが多い。そのようなわがままな放題な自由人に対しては厳しく対処するしかないが、その結果が一応のマナーを守っているものにも波及するのはご免蒙りたい。雁坂峠への道が、トレランや競争登山に対し入山禁止措置を採っている。山をただ己の欲するまま使っていては、いつしかこのようなしっぺ返しを食らうということを覚えておかなくてはならない。