初冬の北岳・テント泊 (2016)

2016/11/3~4
北岳(テント泊)

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事故があったのはこの反対側の斜面

4日間の休みを確保し、シーズン最後の北岳でのテント泊を計画した。
11月2日は麓で午前中の降雨の予報があり、計画を中止。
3日は麓の気温があまりにも低いので引き続き動かず、
4~5日に登ることとした。

4日、大樺沢を歩いているとき、下山者から北岳南東斜面で滑落者が3人あって、
うち一人が死亡との話を聞き、計画していた八本歯ノコルからトラバース道を通って小屋に行くのを急きょ止め、二俣から肩ノ小屋経由北岳頂上から北岳山荘に向かった。

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標高2900m  北岳山荘のテント場にて

3日に北岳山荘に電話を入れたとき、女性従業員が「10本歯のアイゼンは持って
きてください。」と言っていた意味がよく分かった。トラバース道は夏は百花繚乱
のそれは素晴らしいお花畑であるが、その斜度は半端ではない。

今回は積もった雪で登山道の見分けがつかないほどだったと、事故後ここを通過人
が言っていた。事故に遭うか遭わないかは紙一重。4日は小太郎分岐や肩ノ小屋で
あきらめて下山する人も多かったが、今日5日は、アイゼンなしのトレランシュー
ズなどが目立った。若者がむざむざ事故に遭うのは惜しい。「アイゼンは?」と話
しかけ自重を促した。年寄りは挨拶の言葉を交わすものも少ないし、もう何があっ
ても本望だろう、無駄な口はきかなかった。

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北岳の中腹から 間ノ岳

北岳山荘でテントを張っていた外国人が2人いた。下山時1人しかいないので事情
を聴くと「先に下りて行っちゃった。」と言う。ハイキングの気分で来たのに寒く
て寝ることができず、仲たがいしたようだ。

「4シーズン使えるというシュラフを持ってきました。」
「平地なら使えると言う意味じゃないの。」
「エアーマットもありましたが、寒かったです。」
「この時期に北岳のようなところでテント泊するなら、R値ということも気にする
必要がありますよ。」
「勉強します。山の本を読んでいます。」
「平日なら店員さんもゆっくり教えてくれるから、山の店に行ってごらんなさい。」