私の特定秘密 (アツモリソウ・ヤマシャクヤク)

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アツモリソウ
 
 ようやく特定秘密保護法が成立した。個人にも、組織にも、国にも門外不出の秘密はあって当然で、その秘密を特定した上で保護することはあるべきことである。
ぺらぺらと喋る(個人・国)にはその個人にも国にも、必要で重要な情報は入ってくるはずもない。
 
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ホテイアツモリソウ
 
 元海上保安官一色正春氏は、尖閣諸島で中国漁船が巡視船に体当たりして衝突させた映像をUチューブで流したことで国家公務員法違反に問われ、その後起訴猶予になった。しかし、これはもともと秘密でもなんでもない映像を広く国民に公開すべきところを、当時の民主党政権が中国との関係を慮って(というより思慮なく)情報を秘匿したことによる止むにやまれぬ彼個人による「情報公開」であった。
 
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ホテイアツモリソウ
 
 山登りをする者にとっても、当然秘密にすべきことがある。それは絶滅を危惧される植物についてである。今は、あらゆる情報がネットを媒介に得られる。ネット情報は新鮮で、ある意味で情報の確度が高いので活用の価値は十二分にある。
 
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 しかし、ネット情報は、インターネットの普及が進んでからまだ日が浅いことから、それ以前の情報を得ることは困難である。そのようなときはやはり神田の古書街などで丹念に紙の情報を探すこともある。その結果、自然界ではもうほとんどお目にかかることができなくなった絶滅危惧種に出会うきかっけとなる情報を手に入れることができることもまれにある。
 
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 しかし、そのようにしてお目にかかった絶滅危惧種の情報は、何としても守らなければならない。なぜなら秘密の話を自分の胸に閉じ込めておくのは、人の性としてなかなか困難なことなのだ。
 
 よって、このページに載せたアツモリソウとヤマシャクヤクは、その情報を(ギブ・アンド・テイクできる)特定のごくごく限られた人だけと共有し、ホテイアツモリソウについては、門外不出のひとりだけの「特定秘密」としてその情報を胸にしまい込んでいる。
 
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 その名前を書くことすら憚られる花がある。その花の咲く山の一つは、今は(私のような)中途半端な登山者が入り込むことができない山である。2013年夏、その花の情報を求め地元山岳会の人にもう少しハードルの低い山の名前を聞いたが、喧噪の中であったこともあり聞き取れなかった。しかし、敢えて再度聞くことはしなかった。体力が尽きて山に登れなくなるまでに、自助努力を惜しむことなくこの花を探し当てたいが、なにせ花を見られる日数がわずか3,4日というところに困難さがある。