自生地のアツモリソウ&キバナノアツモリソウ(2014)

 何を隠そう、前回、6月13日~14日に長大な稜線を持つ地蔵尾根を登って仙丈ヶ岳に登ったのは、キバナノアツモリソウとの対面を期待もあった。それなりに成算(10%ほどの可能性)はあったのだが、現実はそう甘くはなかった。その情報は約30年ほど前のものであり、鹿の食害がはなはだしいことを考えると、今ごろあるはずがないじゃないかと思われるが、アツモリソウ類に関してはそうでもないことは、これまでの自生地探訪でのアツモリソウ(ホテイアツモリソウ)との出逢いで、簡単にあきらめることは早計だということがよく分かる。
 
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 自生地のキバナノアツモリソウ (2014)
 
 
ということで、すでに絶滅させられたというアツモリソウと、キバナノアツモリソウの自生地を再度訪れ、奇跡は起きないか一縷の希望をつなぐ努力を試みた。それによって得られたことは、知る人は知る場所があるということであった。それが、多くの人が行き交うところであろうが、もう絶滅して久しいとか、そのような認識を覆す場所であったことは、情報の伝播が以外にも活発ではないということの結果であった。
 
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今年の開花株はこの2株 
 
何度も登った関東のあの山でたった10年ほど前に、アツモリソウを40株ほどを盗掘して逮捕された極悪人がいたということにショックを覚えた。10年前と言えばほんのちょっと前のことではないか。〇〇〇の花を目的に何度も登っていたのにアツモリソウがその山にあったなんて・・・。
 
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 今年も咲かなかったキバナノアツモリソウ
 
あるブログで、2年前に見つかったアツモリソウの自生地の2014年の様子をアップしていた。そのブログに対するコメントで奥秩父の前衛の山に昔はアツモリソウがたくさんあったというのがあった。そう、アツモリソウは昔は掃いて捨てるほどの花だったようである。奥多摩のあの山、秩父のあの山もそう・・・。でもそのような情報は貴重であり尊重しなければ、相当の時空を超えた今、アツモリソウ
との奇跡的な出会いはあり得ない。今回の「やま旅・はな旅」ではそんなことを強く再認識させられた。2014年のアツモリソウ探索は、この日で終わりとした。