魔境・酉谷山/小黒 (2014)
埼玉県秩父環境管理事務所が作成した「平成26年 秩父地域山岳遭難発生状況」(1月~8月)を見ると、発生件数40件のうち5件が酉谷山界隈となっている。
この数は入山者が少ない場所なのに多すぎるのか、入山者が少ないから事故が起こりやすいのかという、どちらともいえそうなものである。
道迷いなどとは縁のなさそうな北海道の山と違って、秩父の山は糸がこんがらかった魔境ともいうべきところでもある。熊倉山から小黒、酉谷山から小黒を中心として迷いやすいところが多く待ち受けている。
だからと言って、赤テープをベタベタ付けられてはたまらない。それも荷造りひもをくくり付けていることがままあって、美観を大いに損なっている。そんなビニール紐が数メートルおきに付けられている風景を見ると、その神経を疑わざるを得ない。
タワ尾根もひどいことになっている。特にトレランの大会では、主催者がタワ尾根でビニール紐を付けているのを目撃したことがある。