芽室岳での遭難 (2015)

 冬の身近な山での遭難事故が相次いでいる。阿弥陀岳の事故でお若い2人が亡くなったことは本当に痛ましい。
 主要紙、地方紙、スポーツ紙がすべて取り揃えて置いている病院で、これらの新聞のすべてに目を通していたら、地方紙に芽室岳での遭難事故が報じられていた。(2/12)
 北海道十勝の芽室岳で遭難した女性が、遭難から4日目に発見、救助されたとのことで何よりであった。雪洞を掘って荒天を避けていたようだ。
 ただ発見されたのが、日高側の林道(パンケヌーシ林道)ということだから、登路とは全く反対側に出たということだ。

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 それで思い出すことがある。北海道山メーリングリストに参加していた時に、登山におけるGPS使用の可否・適否を論じた投稿があって、その投稿の主は、山では(GPS)という機械を当てにして登ってはいけない。地図とコンパスでの読図が当たり前のことだと主張し、これに呼応・同調するような付和雷同と思われる意見も多かった。
 そんな流言飛語の類の話に乗ってこの女性がGPSを持たなかったわけではなかろうが、この種のアジテーションを真に受けてはいけない。今自分がどこにいるのか、どうやって分かろうと言うのだろうか、ホワイトアウトで。

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 ホワイトアウト時に地図も読図もありはしない。視界を失った谷川岳(2010/3/13)でGPSのトラックを見ながら谷川岳を下山した。
  今もって北海道山メーリングリストの投稿主とその同調者は、冬山でもGPSは使わないのだろうか。いやいや、GPSなんか使うものではないというその人は、ぬくぬくとストーブで暖を採って、人の記録を眺めているだけだったりするのかもしれない。アジテーターという者は所詮そんなものかも知れない。