大学病院でのできごと(2018)

2018/4/6

東京医科歯科大学病院の待合室で主治医の診察を待つ間、野菜の原産地を探索した本に引き込まれ、診察を受けて医療費の支払いを終えるまでも本に没頭していた。

忘れ物はないかと確認したつもりでいたが、気もそぞろでまた電車内で本を読み続けた。最寄りの駅の本屋に入ろうとしてディバッグの中から財布を取り出そうとしたら、ない。財布にはあれもこれも、生活に必要なカード類のすべてが入っていた。

面倒なことになったと覚悟はしたが、とりあえず携帯をチェックすると画面に着信マークがあり、財布が届けられているとのことだった。病院の窓口が閉鎖される時刻に間に合い財布を手にすることができたが、どなたが届けてくれたかは分からなかった。

東京医科歯科大学病院は、いつ行っても2000人近い受診者がある大病院で、人の出入りも多い。そのような多くの人が交差するところで財布を置き忘れても、持ち主に届く日本の社会というのは、どこか台湾の社会に似ている。

観光旅行で訪ねた台湾到着のその日タクシーに財布を落としたが、漠然とこの国ならきっと戻ってくると思っていると、運転手さんがホテルに届けてくれた。

そんなかすか期待が今回もありましたが、財布を拾い病院に届けていただいたことを、このブログの場をお借りして、こころからお礼を申し上げます。大変助かりました。ありがとうございました。