湖水誕生

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北海道の山登り、帰路のフェリーで、曽野綾子先生の「湖水誕生」を読み終えた。
本の装丁になぜ桜の花びらの絵が用いられたのか、読了間近に知ることとなり、こころ打たれるものがあった。
曽野先生は「現在は想像もできない未来の手前である」と言い、同じフィルタイプ・ダムであるアメリカのティートン・ダムの決壊を描いているが、(昭和40年代当時の)日本の技術者魂が同じ東電には引き継がれなかったのは、最大の不幸だったのではないだろうか。

東日本大震災の被災地の復興の先鞭は、政権交代で仕分けされ遊休の身となった建設労働者や重機である。
「コンクリートから人へ」などとの甘言を盲信した者が今、加害者となっていることに気付くときである。
~太平洋を航行するフェリーの船室から大海原をながめながら~