前穂高岳~奥穂高岳~槍ヶ岳 (2013)

昨年(2012年)、槍ヶ岳奥穂高岳~ジャンダルム~西穂高岳を縦走した。(その際の記録↓)
怖かったが、何とか歩き通した。
 
しかし、何か忘れ物をしたような気が、ずうっとしていた。
それは、前穂高岳に登ってないじゃないか、ということだった。
 
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岳沢を見る
 
しかし、前穂高岳だけを登るのは、テント泊縦走派を自認する自分にとっては、不本意な登山になる。
・・・ということで、今回の前穂高岳は、最終的には
1日目に重太郎新道から前穂高岳に登って奥穂高岳穂高岳山荘テント泊)
2日目は穂高岳山荘から涸沢岳北穂高岳キレット~槍岳山荘~殺生ヒュッテ(テント泊)
3日目に槍ヶ岳に登り返し、槍沢を上高地に下る
こととした。
 
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吊り尾根から前穂高岳
 
本来、直前まで夢見ていた正直ベースの行程は、
2日目に穂高岳山荘から涸沢岳北穂高岳~涸沢~奥又白池(やむを得ず?ビバーク)だった。
しかし、10月号の岳人でこの奥又白池が取り上げられてしまい、まっとうなコース取りをしなければと、
2泊目を殺生ヒュッテでのテント泊としたのであった。
槍ヶ岳山荘のテント場としなかったのは、週末に眺望がほしいままのここにテントを張るには、
遅くとも午後1時ごろまでには到着していないと、その恩恵に与れないということからであった。
 
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吊尾根から奥穂高岳
 
そういうことで、重大事故が続発しているこの山域で着用を強く推奨されているヘルメットを購入し、
こころの準備を整えた。
いざ、重太郎新道へ・・・。
50リットルのザックにテント泊装備のほか、酒・ビール、つまみをたんまりと詰め込んだ。その重さが背中に腰に膝にくるぶしの関節に心地よい刺激を与えてくれる(つまり「痛」)。
 
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大切戸から飛騨泣き
 
1日目、2日目は特に2013年も死亡事故を始めとした重大事故が続発している場所なので、緊張感を維持し、
また疲労を蓄えないよう淡々と歩くことに心がける。1日目の午前、さっそくジャンダルムでヘリコプターによる
救助活動が展開されていたが、捻挫によるものと判明しことなきを得たようだった。
つまり、この程度のことだったのならば、幸先いいのではないか・・・。
結果は、平和な3000m超えの天空の回廊を十二分に堪能したのだった。
 
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東鎌尾根から槍ヶ岳
 
最終日は、午前3時45分に殺生ヒュッテを出発し、槍に登る。
ご来迎を待つこと1時間、雲海から浮かぶ朝日は感動もの。
 
今回の縦走で感じたこと
チリ~ンチり~ン、ガシャガシャと熊鈴を鳴らして歩く人がなんと多いことだろうということ。
北アルプスでは3000mの岩稜稜線にツキノワグマが出るのだろうか。
最高は、4個の鈴をつけた女性だった。
TPOを弁えていただければと思う。