エサオマントッタベツ岳~カムイエクウチカウシ山 テント場の風景

 
エサオマントッタベツ岳からカムイエクウチカウシ山間を縦走する際に問題となるのは、
テント場の情報が漠然としていることだった。
奥深い日高の山、重いザック、単独行、未知のテント場・・・。
 
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1732m(九ノ沢カール源頭)
 
北海道の山の本やネット情報をもとにテント場を集め、
その日の幕営の場所を決める。
危急のとき以外は既存のテント場を使い、
できるだけ植生を痛めないように心がける。
稜線のどこにテント場があって、
その場所が風雨に際しどのように作用するかを、
あらかじめインプットしておくことで、
テントの損壊を免れたり、
停滞時にできるだけストレスにならないようにする上での、
重要な情報ともなる。
 
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1732m カムイエクウチカウシ山を従えて
 
テント場が分かってしまえば入山者が増えて自然が破壊されてしまうなど
いらぬ心配をする必要はない。
この稜線歩きがそれほど容易で快適ならば、
登山ブームの再来にあって、
登山道が消えたままということもないだろう。
 
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 ハイマツ・ミヤマハンノキの藪vs高山植物の楽園と登山靴を置くべきところは?
 
 稜線をハイマツやヤマハンノキが覆い、
源頭の高山植物の楽園にも進出している。
自然保護のためハイマツの枝1本であっても整理はまかりならぬとか、
踏み跡が何本になってもいけないと声高に言う必要はない。
ここを歩くのは年にどれほどの数だろうか。
今年は多分2番目。
 
踏み跡は、ハイマツやミヤマハンノキの周縁にもある。
その周縁も花園の一部である。
なるべく踏まないように行くが、
登山道が消えている以上仕方がないか。
というより、登山道が消えて植生が回復していると喜ぶべきか。
(テントサイト)